yujinkoyamaのブログ

世界芸術家辞典掲載作家 小山右人 Yujin Koyama 小説と絵画作品の紹介など

小説「隠された絵ー序」のフランス語翻訳

 フランスの友人マリー氏から、私の小説次々出版予定作「隠された絵」の序の翻訳と朗読録音が届きました。来る1月18日(土)夕、アンスティテュ・フランセ東京で催される「読書の夕べ」にて朗読するための原稿です。

 まあなんとも素晴らしく美しいフランス語! フランス語の真髄、まさにここにあり。私たち45年にも及ぶ、実に知的で誇らしい友情の結晶でもあります。

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小説「隠された絵」

 

花村誠一先生講演

 昨晩は、母校医学部にて精神病理・現代思想の旗手花村誠一元教授の、ドイツ源流を基盤に(現行のアメリDSMを批判的に受容しつつ)Schizophrenieの発症直前から初発後以後の長い経過の粘り強い研究成果、強度の問題につき、ゲーテ形態学からヴィットゲンシュタインの哲学の流れの中で、数学、構造主義等様々な淘汰を受けつつ、autopoiesisというとても面白い概念に至る過程を、夢中で聴くことができました。

 元同窓会長先生曰く「こんな深くいい話を、大学でいつも聴けるようにしなければなあ!」

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花村誠一先生

 

カミュのムルソーに殺されたアラビア人の弟が、小説を書き始めた!

カミュムルソーに殺されたアラビア人の弟が、小説を書き始めた】

 昨日は、アルジェリアの作家カメル・ダーウド氏の講演会に、飯田橋のアンスティテュ・フランセに行ってきました。かの小説「異邦人」の中で、主人公ムルソーによって、《太陽のギラつきが眩しかった》から殺されたアラビア人の弟の視点からという、面白い設定の彼の小説についてでした。

 確かにカミュの小説の中では、アラビア人はほとんど名を持たず、極めて無機質に近く蠢くように書かれている印象がある。この度、ムルソーの引き金に因る死を遂げたアラビア人の弟が、人間として、しかも全世界にメッセージを伝えられる作家として口を開こうというのである。

《さぞや復讐心に富んだラジカルなメッセージの小説なのでは・・・?》

 誰しも、一つの方向性としては思い描くストーリーではなかろうか? しかし、講演会のダーウド氏自身から語られた小説の中身は、復讐でもなく、メッセージの主張でもなく、ただひたすらイメージの積み重ね、と温厚な口調で述べられた。皆に肩透かしを喰らわせ、予想を裏切る展開とは、果たしていかに? 

 アルジェリアもさほど遠い国ではなくなりつつある。こうして、ママンの死にすら無関心な男の手によって殺された(かつて、無言の)人間の側から小説が発信されるのは、興味深い。

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Meursault,contre-enquête,Kamel Daoud

 

推定二十万〜三十万部発行の雑誌にて紹介

【推定二十万〜三十万部発行の医療専門誌にて紹介されました】

 さる六月に行われた私のインタビュー記事が、綺麗に製本されて出版されました。医家向けの専門誌で、全国津々浦々の同僚の皆様のお宅や医局、病院の隅々にまで送付される大規模な出版物です。

 待ち合い室、サロン等に置いてある病院もきっと多数あると思いますので、お目に触れた際にはお見知りおきのほどを、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

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医療専門誌での紹介